2021年度卒業証書?学位記授与式 学長式辞
桜の便りとともに、今年も春の旅立ちの季節を迎えました。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。ライブ配信で式典をご覧のご家族、ご親族の皆様におかれましても、ご子弟のご卒業を心よりお祝い申し上げます。
卒業される皆さんの大学生活は、まだ見たことがない景色を見るための挑戦の日々であったと思いますが、大学生活の後半については、「欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事の感染拡大」という未曽有のパンデミックの中で、厳しい制約を受けながら生活することを余儀なくされました。とりわけコロナ禍の一年目は、全国的な「緊急事態宣言」によって移動の自粛が求められ、大学のキャンパスや関係施設に入ることもままならぬ状態で、授業もその多くがオンラインでの遠隔授業となり、クラブやサークルの活動はもとより、友人たちとの対面での語らいや交流も自由にできないなど、辛い日々を送られたことでしょう。大学入学時には、全く予想もできない経験であったと思います。
この想定外の事態に対して、大学としては学生の皆さんを支援するため、国の各種制度と併せてコロナ禍に対応するための緊急支援金を支給したほか、各種の支援対策に取り組みました。また、コロナの感染拡大に対する注意喚起を状況に応じて行い、皆さんの健康と安全を守ることに力を尽くしました。このため、授業をはじめとする大学での活動や行事等の大学生活全般にわたり、時には厳しいお願いをしなければならないこともありましたが、皆さんが大学からの要請を真摯に受け止め、それに応えていただいたことに感謝したいと思います。
足かけ三年に及ぶコロナ禍での出来事をふり返ると、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事をめぐる問題は人類社会にとっての大きな試練であり、難題であったと思いますが、コロナ禍を経験し困難と向き合い試行錯誤する中で、私たちが様々なことに気づき、発見があったことも事実です。
何よりも身をもって知ったのは、日常がいつも通りの平安な日々ばかりではないということでしょう。東日本大震災の時にも経験しましたが、平安だと思って暮らしているところに、全く予期しない災害 ―― 今回はパンデミックという感染症の災害ですが ―― それが突然、起こり得るということを改めて思い知ることになりました。
また、そうした時に、いち早くその事態に対処し、「困難を乗り切る力」がいかに大切かということも、今回のコロナ禍を通して学んだことではないかと思います。コロナ禍は、私たちの住む世界について、また一人一人の暮らしや生き方について、ふり返りや見直しを迫る厄災であったのかもしれません。
日常が大きく変わるという状況は今後も当然あり得ることですが、これから先の時代は、このような「変化の激しさ」とともに、「予測が困難な時代」に向かおうとしていることは間違いないでしょう。これは新型コロナのパンデミックに限らず、人類社会が直面する地球規模での課題、例えば地球における気候変動や環境破壊、大規模自然災害等の問題からも示唆されることであり、これらの天変地異をめぐる問題に加えて、流動化する国際情勢なども「予測が困難な時代」を迎えていることを私たちに示しています。
卒業生の皆さんは、「変化の激しい」「予測が困難な時代」をこれから生きていくことになりますが、このような 「大変な時代」を乗り越えていくためには、皆さん一人一人が、現実をどのようにとらえて、どのように判断し、そしてどのように行動するかが、極めて重要な意味を持つことになるでしょう。
情報技術の進歩やデジタル革新によって、情報の共有が可能となる「情報化社会」となり、私たちの周りにはインターネットをはじめ多様なメディアを介して日々膨大な情報が飛び交う――そうした時代となりました。情報の交信もＳＮＳによってグローバルに、そして瞬時に行うことが可能となっています。このような情報化社会の中で、私たちはともすると、この膨大な量の情報にふり回され翻弄されて、自らの人間としてのあるべき姿を見失いかねません。その意味で、自分自身の判断と行動の指針となるものが必要となってきます。この点において、本学の建学の精神「敬天愛人」は、人が生きていくうえでの究極の道を示すものであり、私たちの判断と行動の指針となるものであることに改めて注目したいと思います。
建学の精神である「敬天愛人」の意味するところは、『 天地自然の営みによって生み出された人間には、誰もが人間として生きるべき道がある。それは単純明快な生き方で、自分のこの命を生み出し育んでくれた天を敬い、自分と同じく、天によって生かされ、生きている人々に、無限の愛を寄せることである 』というものです。
これは、「天地とともに生きる」人間としての生き方を示したものであり、宇宙的な規模ともいえる人間の尊厳性と普遍的な人間愛を標榜するもので、広い見地からの人間の尊厳性と人間相互の一体感に基づいた人間愛?人類愛を実践する訓え、といえるでしょう。
「敬天愛人」の建学の精神を学んだ皆さんは、「先人からのつながりによって現在の自分が生かされていることを理解し、より良い社会を築くために「平和」を求め、家族や地域社会、人との関係をより良いものにしていくことができるでしょう。そして、人とのつながり、大切な関係の中で自らの果たすべき役割を理解し、社会に貢献する――、そのような存在であってほしいと思います。
建学の精神である「敬天愛人」は、社会や地域、人とのつながりや関係をより良くしていこうとする実践の訓えそのものです。社会環境や世界情勢の劇的な変化が進行する今日、「敬天愛人」の精神は、時代と国を超えてますます、その重要性を高めています。本学を卒業する皆さんには、「敬天愛人」の精神とその訓えを卒業後も心に留め、生き方の指針として、「変化の激しい」「予測が困難な時代」を、?大変な時代?ではありますが、信念をもって乗り越えていかれることを期待しています。
本日の卒業式には欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事12名、国際学部13名、計25名の留学生の皆さんも卒業生として列席しています。異国の地での留学生活を決意して来日され、言葉や習慣の違いなどの問題に加えて、コロナ禍での苦労も克服しながら立派に卒業を成し遂げられ、今日の晴れの日を迎えられました。留学生の皆さんの活躍は日本人学生にも大きな刺激とプラスの効果をもたらしてくれたと思います。
さて、皆さんの母校となる欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事は４年後の2026年、創立６０周年、学園は創立１００周年を迎えます。この大きな節目に向けて「稲毛キャンパス」の整備計画が現在進行中です。２年後の2024年春３月には地上９階、地下１階の新校舎が竣工となり、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事に新たな学びの拠点が誕生します。新校舎の建設を機に、系列の千葉敬愛短期大学も佐倉キャンパスから、嘗てのキャンパスでもある稲毛キャンパスに戻ることになりました。これにより大学?短大のキャンパス統合が実現し、地域とともに歩む学園として、『文教のまち』稲毛の活性化、地域社会の発展にも貢献できるものと思います。長期にわたり行われていたJR稲毛駅から本学に至る道路整備も歩道を含めてほぼ完了し、大学周辺の環境美化も急速に進んでいます。
今年卒業される皆さんに新校舎でキャンパス生活を送る機会を提供できなかったことはたいへん残念ですが、新校舎が完成した暁には母校となる欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事を訪れ、整備された稲毛キャンパスを見ていただけることを願っています。
様々な制約を受ける未曽有の事態の中で、皆さんの大学生活は終わろうとしていますが、困難と向き合う経験を通して、皆さんは人間としての優しさを育みながら、逞しく成長されました。それは、皆さんのこれからの人生にとって掛け替えのない財産となることを確信しています。
皆さんは本日、本学を卒業されますが、これからも欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事の大切な一員です。そして、大学を巣立っていく卒業生の皆さんが社会で活躍されることは、本学にとっても喜ばしく、名誉なことです。卒業後の皆さんの活躍は欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事に対する評価にもつながっていくことでしょう。卒業生の皆さんには、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事と、母校で学ぶ後輩たち、そして母校とともに歩む「稲毛の街、千葉の地」をこれからも応援していただければ幸いです。
卒業はゴールであると同時に、新たなスタートのはじまりでもあります。皆さんには「敬天愛人」の建学の精神の下で培われた人間力を糧に、これからの社会生活で皆さんの個性と能力を大いに磨いていただきたいと思います。新たなステージで、皆さんが困難に打ち勝ち、周りの方々の期待と信頼に応え、素晴らしい人生を創り上げられることを期待しています。
結びにあたり、卒業生の皆さんのこれからの一層のご発展とご多幸を心より祈念し、学長式辞といたします。
本日はご卒業、誠におめでとうございます。
欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事４年３月２３日
欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事 学長 中山幸夫
卒業される皆さんの大学生活は、まだ見たことがない景色を見るための挑戦の日々であったと思いますが、大学生活の後半については、「欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事の感染拡大」という未曽有のパンデミックの中で、厳しい制約を受けながら生活することを余儀なくされました。とりわけコロナ禍の一年目は、全国的な「緊急事態宣言」によって移動の自粛が求められ、大学のキャンパスや関係施設に入ることもままならぬ状態で、授業もその多くがオンラインでの遠隔授業となり、クラブやサークルの活動はもとより、友人たちとの対面での語らいや交流も自由にできないなど、辛い日々を送られたことでしょう。大学入学時には、全く予想もできない経験であったと思います。
この想定外の事態に対して、大学としては学生の皆さんを支援するため、国の各種制度と併せてコロナ禍に対応するための緊急支援金を支給したほか、各種の支援対策に取り組みました。また、コロナの感染拡大に対する注意喚起を状況に応じて行い、皆さんの健康と安全を守ることに力を尽くしました。このため、授業をはじめとする大学での活動や行事等の大学生活全般にわたり、時には厳しいお願いをしなければならないこともありましたが、皆さんが大学からの要請を真摯に受け止め、それに応えていただいたことに感謝したいと思います。
足かけ三年に及ぶコロナ禍での出来事をふり返ると、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事をめぐる問題は人類社会にとっての大きな試練であり、難題であったと思いますが、コロナ禍を経験し困難と向き合い試行錯誤する中で、私たちが様々なことに気づき、発見があったことも事実です。
何よりも身をもって知ったのは、日常がいつも通りの平安な日々ばかりではないということでしょう。東日本大震災の時にも経験しましたが、平安だと思って暮らしているところに、全く予期しない災害 ―― 今回はパンデミックという感染症の災害ですが ―― それが突然、起こり得るということを改めて思い知ることになりました。
また、そうした時に、いち早くその事態に対処し、「困難を乗り切る力」がいかに大切かということも、今回のコロナ禍を通して学んだことではないかと思います。コロナ禍は、私たちの住む世界について、また一人一人の暮らしや生き方について、ふり返りや見直しを迫る厄災であったのかもしれません。
日常が大きく変わるという状況は今後も当然あり得ることですが、これから先の時代は、このような「変化の激しさ」とともに、「予測が困難な時代」に向かおうとしていることは間違いないでしょう。これは新型コロナのパンデミックに限らず、人類社会が直面する地球規模での課題、例えば地球における気候変動や環境破壊、大規模自然災害等の問題からも示唆されることであり、これらの天変地異をめぐる問題に加えて、流動化する国際情勢なども「予測が困難な時代」を迎えていることを私たちに示しています。
卒業生の皆さんは、「変化の激しい」「予測が困難な時代」をこれから生きていくことになりますが、このような 「大変な時代」を乗り越えていくためには、皆さん一人一人が、現実をどのようにとらえて、どのように判断し、そしてどのように行動するかが、極めて重要な意味を持つことになるでしょう。
情報技術の進歩やデジタル革新によって、情報の共有が可能となる「情報化社会」となり、私たちの周りにはインターネットをはじめ多様なメディアを介して日々膨大な情報が飛び交う――そうした時代となりました。情報の交信もＳＮＳによってグローバルに、そして瞬時に行うことが可能となっています。このような情報化社会の中で、私たちはともすると、この膨大な量の情報にふり回され翻弄されて、自らの人間としてのあるべき姿を見失いかねません。その意味で、自分自身の判断と行動の指針となるものが必要となってきます。この点において、本学の建学の精神「敬天愛人」は、人が生きていくうえでの究極の道を示すものであり、私たちの判断と行動の指針となるものであることに改めて注目したいと思います。
建学の精神である「敬天愛人」の意味するところは、『 天地自然の営みによって生み出された人間には、誰もが人間として生きるべき道がある。それは単純明快な生き方で、自分のこの命を生み出し育んでくれた天を敬い、自分と同じく、天によって生かされ、生きている人々に、無限の愛を寄せることである 』というものです。
これは、「天地とともに生きる」人間としての生き方を示したものであり、宇宙的な規模ともいえる人間の尊厳性と普遍的な人間愛を標榜するもので、広い見地からの人間の尊厳性と人間相互の一体感に基づいた人間愛?人類愛を実践する訓え、といえるでしょう。
「敬天愛人」の建学の精神を学んだ皆さんは、「先人からのつながりによって現在の自分が生かされていることを理解し、より良い社会を築くために「平和」を求め、家族や地域社会、人との関係をより良いものにしていくことができるでしょう。そして、人とのつながり、大切な関係の中で自らの果たすべき役割を理解し、社会に貢献する――、そのような存在であってほしいと思います。
建学の精神である「敬天愛人」は、社会や地域、人とのつながりや関係をより良くしていこうとする実践の訓えそのものです。社会環境や世界情勢の劇的な変化が進行する今日、「敬天愛人」の精神は、時代と国を超えてますます、その重要性を高めています。本学を卒業する皆さんには、「敬天愛人」の精神とその訓えを卒業後も心に留め、生き方の指針として、「変化の激しい」「予測が困難な時代」を、?大変な時代?ではありますが、信念をもって乗り越えていかれることを期待しています。
本日の卒業式には欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事12名、国際学部13名、計25名の留学生の皆さんも卒業生として列席しています。異国の地での留学生活を決意して来日され、言葉や習慣の違いなどの問題に加えて、コロナ禍での苦労も克服しながら立派に卒業を成し遂げられ、今日の晴れの日を迎えられました。留学生の皆さんの活躍は日本人学生にも大きな刺激とプラスの効果をもたらしてくれたと思います。
さて、皆さんの母校となる欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事は４年後の2026年、創立６０周年、学園は創立１００周年を迎えます。この大きな節目に向けて「稲毛キャンパス」の整備計画が現在進行中です。２年後の2024年春３月には地上９階、地下１階の新校舎が竣工となり、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事に新たな学びの拠点が誕生します。新校舎の建設を機に、系列の千葉敬愛短期大学も佐倉キャンパスから、嘗てのキャンパスでもある稲毛キャンパスに戻ることになりました。これにより大学?短大のキャンパス統合が実現し、地域とともに歩む学園として、『文教のまち』稲毛の活性化、地域社会の発展にも貢献できるものと思います。長期にわたり行われていたJR稲毛駅から本学に至る道路整備も歩道を含めてほぼ完了し、大学周辺の環境美化も急速に進んでいます。
今年卒業される皆さんに新校舎でキャンパス生活を送る機会を提供できなかったことはたいへん残念ですが、新校舎が完成した暁には母校となる欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事を訪れ、整備された稲毛キャンパスを見ていただけることを願っています。
様々な制約を受ける未曽有の事態の中で、皆さんの大学生活は終わろうとしていますが、困難と向き合う経験を通して、皆さんは人間としての優しさを育みながら、逞しく成長されました。それは、皆さんのこれからの人生にとって掛け替えのない財産となることを確信しています。
皆さんは本日、本学を卒業されますが、これからも欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事の大切な一員です。そして、大学を巣立っていく卒業生の皆さんが社会で活躍されることは、本学にとっても喜ばしく、名誉なことです。卒業後の皆さんの活躍は欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事に対する評価にもつながっていくことでしょう。卒業生の皆さんには、欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事と、母校で学ぶ後輩たち、そして母校とともに歩む「稲毛の街、千葉の地」をこれからも応援していただければ幸いです。
卒業はゴールであると同時に、新たなスタートのはじまりでもあります。皆さんには「敬天愛人」の建学の精神の下で培われた人間力を糧に、これからの社会生活で皆さんの個性と能力を大いに磨いていただきたいと思います。新たなステージで、皆さんが困難に打ち勝ち、周りの方々の期待と信頼に応え、素晴らしい人生を創り上げられることを期待しています。
結びにあたり、卒業生の皆さんのこれからの一層のご発展とご多幸を心より祈念し、学長式辞といたします。
本日はご卒業、誠におめでとうございます。
欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事４年３月２３日
欧洲杯外围app_足球比分直播_体育赛事 学長 中山幸夫